kiririkun’s diary

歌って踊れるフリーのサラリーパーソンの社会派ブログ。 時事やエンタメをやさしく解説するよ。

カルロスゴーンに見る身の引き方美学

そもそも、このタイトル自体がめちゃくちゃな皮肉なんですよ。

 

だって彼が日産自動車ルノーの名代として参内したのは、1999年なんですから。20世紀の遺物でござるよ。

 

最近、ルノー日産について、フランス政府の介入が姦しいと騒がれているけど、フランス政府に人質に取られたゴーン氏は多分、今後いろいろ言い訳つけながら、フランス側に結果としてもっと有利になるような結論を出すのでしょうね。大国と言えども欧州では人口が数千万いればいい方で、それがそれぞれ生き続けているのは、歴史的に交渉力を養ってきたから。

 

日本🇯🇵なんて、欧州諸国から比べれば赤子のようにやわな国です。

 

 

で、彼から学ぶ身の引き方、なんですが、たしかに来て早々、そもそもインパクトのあるお顔で、シュバイツアーさん、あのシュバイツアー博士のお孫さん、の命を受け、クロスファンクショナルチームなるものを社内のメンバーで作り、V字回復しなければ、俺は辞めると言った時はかっこよく見えましたし、実際その結果も出した。コスト切りまくりました。きりりもびっくり‼️

 

でもね、てことは、元の日産自動車様がじゃぶじゃぶのゆるゆる体質だった訳です。所謂日産リバイバルプランは、目標の前倒しで達成し、系列と言われていた日本の購買方式を徹底的に、変えた訳です。これは歴史的偉業だと、きりりも思います。

 

しかしここからが結構言い訳じみた中期経営計画になってくる。日産180、ここまではなんとかかんとか、株価も上昇してきたけれど、その後は、どうだろう。今や日経平均22,000円越え、トヨタ株は7,000円を超えているのに、日産は1,200円にも届かない体たらく。異様な配当性向だから、1,000円台をキープしているけれど、実態はもっと差がついていると思うよ。

 

三菱を拾って、グローバル販売台数が多いということで、何とか体裁を整えてる感じ。

 

そして今回の品質問題には、顔を出さず、存在感のない現CEOに全て放り投げてることが、権力への固執のように見えてしまうな。

 

考えてみれば、山口百恵ちゃんのようにリバイバルプランを終えたら、そのまま綺麗に辞めて、日本人のマネージメントに戻せば、中興の祖として名誉も得られたのではないかな。

 

日産自動車に赴任した時、年寄りの役員ばかりとか、役員の数が多過ぎると、吠えていたけれど、既に赴任して19年、ご自分も年寄りになり、役員の数も有価証券報告書を見ると

50人は越してるように見えますわ。

 

人間って欲深く、まだまだと思ってしまうのかもしれないけれど、一番良い時、という判断ができるか、後継者を育てているか、ということがとても大事な経営者が考えなければいけないことだと思う。

 

きりりの大先輩で一部上場企業のNo.2をやっていた方が、人生の新しい目標持って、潔く全ての役職から降り、新たな研究を始めたのは素晴らしいこと、つまり、利益追求だけの目標から新たな目標を見つけた時、人は何のてらいもなく辞めることができ、惜しいなあと人が慕うくらいの時が、辞めどきなんだよね。

 

難しいけどかっこよく生きるためには、考えてみて。