なぜ日本の大学のチカラが落ちたのか?
こんにちは、きりりです。
6月4日付の日経新聞に、日本の大学のチカラが落ちた、との論評が出ていました。
土壌を鍛えろ(1) 日本の大学 痩せる「知」:日本経済新聞
電子版の有料会員向けの記事なので、目にしていない方も多いと思います。
(1)なので、これからどのように論評が進むかわかりませんが、以前から気になっていることをまとめたいと思います。
🔹日経の論評のまとめ
ハーバード、オックスフォード、精華、東大の四大学で比較しており、以前から様々な点において世界の大学のレベルから落ちていることが、言われていたものの、今回の分析は「論文数」「論文の生産性」「研究の質」「研究層の厚み」で中国の清華大学に、とうとう「論文の生産性」で負け、ほぼ対等になってしまったという事実が書かれていました。
通常紙面でも世界100位の中で4大学しか入っていないとのこと、まぁ今に始まったことではないですけどね。
🔹日本の国立大学は独立法人化したんだよ
平成14年、2002年に、国立大学の競争力を高めるために構造改革することが閣議決定されるわけです。
おかしいな、結果は逆やないの笑笑
で2年後の4月に独立行政法人化しました。
これは、どういうことかというと、夫々の国立大学は、じゃぶじゃぶの補助金漬けではなく、ちゃんと自分たちの力で寄付金集めたりとかして、経営をしなさいよ、という趣旨だったかと思います。
確かにそれまで、不正補助金とかいろいろ問題はありました。だけど、今や国からの補助金は漸減し、研究費の確保どころか教員の確保すら難しくなっていると言われてます。
🔹国立大学多すぎるのよ
47都道府県に全てあるとは思っていたけれど、北海道は、どうも7つあるみたいだし、新潟は3つ、愛知県に至っては4つ、そりゃ少子化の中で維持し続けることすら難しくなってくるのではないかときりりは思います。現在総数は国立大学で86校、因みに公立は77校ですよ(//∇//)
まぁこれも簡単な算数で労働人口が減る中で、税収も減っている、子供数も減っている中では、一校当たりの取り分が少なくなるに決まっているわけです。
この独立行政法人化するにあたってはバッサリと国立大学の数を減らさなければ、競争力、コアコンピタンスの維持はできようがないわけです。
🔹大学はより短期志向になる
どんどん研究費が漸減していく中で、さらにその成果も求めるものだから、基礎研究や、直ぐにはお金にならない、学科はどんどん研究費が削られている。
例えば極端な例だけれど、芸術系の日本画などは良い例かもしれないね。
なかなかお金にならないあ、なっても一握り、そしてスポンサーもなかなかつかないとなると、研究費は漸減通り、プラスαも無しということになってくる。
短期志向は、今の企業に似ているところであり、しかも欠点として似ているところでもあるよね。
フリーのサラリーパーソンのきりりは、やはりこの四半期決算をやっている経理の方々とお話ししていると、戦略的なお金の使い方になど、時間が取れず、第一四半期決算終了したら、第二四半期決算をする…この継続でずっとハツカネズミのように追われてると言ってました。
同様に、どこかで、なぜ日本の大学のチカラが落ちたのか、この中途半端な行革の成れの果てだよ、と気づかせてあげないと、教育の質とか、そういう上位概念でなく、ひたすら教える人の確保、そして研究費の確保に追われている現在の状況から、絶対にベスト100に、日本の大学は入っていけないと思うわけです。
大儲けしているあいてい長者様たち、日本への再投資考えて、研究費潤沢な大学作ってみたらどうかなあ。
教育は100年の計です。
悲しいかな、日本…
またね〜〜